奈良橿原 今井町 重要文化財の古い住宅巡り

今井町は浄土真宗(一向宗)の布教拠点として建立された称念寺を中心に寺内町として形成されましたが、本山の本願寺が降伏した後は、商工業都市として発展しました。「今井千軒」、「海の堺、陸の今井」、「大和の金は今井に七分」などと言われるほど繫栄していたようです。

現在も江戸時代からの古い街並みが残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。また先程見学した称念寺・本堂の他、豪商などの古い住宅8棟が重要文化財に指定されていますので、これらを中心に散策してみたいと思います。インスタ映えする街並みに加えて、大阪から近いという立地もあり、最近は人気上昇中らしいです。

称念寺を出て御堂筋を西へ少し歩くと出て来たのが重要文化財「豊田家住宅」。寛文2年(1662年)に建てられました。350年超ですか。元々は「西の木屋」の屋号を持つ材木商・牧村清右衛門の所有だったので、壁には「〇に木」印のロゴがあります。

この辺りは分家なのかやたらと豊田の表札が出た家が多かったです。豊田家住宅から更に西へ歩いて行くと「紙半豊田記念館」があります。豊田家の歴代当主が収集した古美術品や生活用品などが展示されています(入場料は大人300円)。紙半は豊田家の屋号です。

敷地内にある橿原市景観重要樹木のカイヅカイブキ。

今井町の西の端までやって来ました。ここには自治都市としてぐるっと町を囲んでいた環濠が現在も残っています。と思っていたのですが、復元されたものでした。

その脇にあるのが重要文化財「今西家住宅」、慶安3年(1650年)の建設とこちらも350年超。今西家はかつて今井町を代表する惣年寄の筆頭として、警察権・司法権まで与えられていた町一番の名家と言えます。

今西家住宅の北東の角、まっすぐではなく少しずれて道が作られています。当て曲げ(あてまげ)と言って、敵の視界を遮ったり、直進させないようにする防衛上の仕組みとされ、寺内町や城下町でよく見られます。

また称念寺に戻り、今度は東方向へ歩いて行きます。

恒岡醤油醸造本店、古い町には醤油蔵、酒蔵、味噌蔵が似合います。この手前に重要文化財「中橋家住宅」があったのですが、失念していました。この頃には暑さと疲労でかなり適当になっていたんですよね。

御堂筋をずっと東に歩いて行き、中尊坊通りに入って、重要文化財「河合家住宅」。18世紀中頃の建物。

新酒を知らせる杉玉、ここは昔から酒蔵を営んでおり、現在も河合酒造として営業中。

今井町にある重要文化財に指定されている古い住宅8棟のうち、河合家住宅とこの後に行く旧米谷家住宅のみ無料で見学可能、他は非公開だったり、有料だったり、事前予約が必要だったりします。

全てを見学するつもりはないので、どうせなら無料のところでいいかと、この河合家住宅は候補にしていたのですが、現在も酒屋として営業中で、何も買わないのに見学だけと言うのも気が引けるので遠慮しました。

河合家住宅のすぐ先にある重要文化財「高木家住宅」。19世紀中頃の建物。

次の旧米谷家住宅に向かいますが、ここも当て曲げ(あてまげ)になっていますね。

中町筋に入って手前が今井景観支援センター/今井町並保存整備事務所、その先が旧米谷家住宅。

今井景観支援センター/今井町並保存整備事務所の建物もかつては米谷家の所有だったようです。

外観の撮影を忘れてしまいましたが、重要文化財「旧米谷家住宅」を見学します(入場無料)。ここは「旧」米谷家住宅となっている通り、相続税を建物で物納し、現在は建物が国有で土地は米谷家の所有らしい。

18世紀中頃の建物なので、築250年程度は経過しています。米谷(こめたに)家は屋号を「米忠」と言い、肥料や金物を扱う商家でした。

玄関から裏庭まで通じる「通り土間」となっています。

裏庭にある数奇屋風の蔵前座敷を付属をした土蔵。

見学自体は15分もあれば終わってしまいますが、係員のおばちゃんとしばらくお話ししたのが楽しかった。

旧米谷家住宅の2軒隣が重要文化財「音村家住宅」。17世紀後半頃の建物で、ここも見学可能(入場料300円)。

向かって左手が音村家住宅。

中町筋の一本北側の大工町筋に重要文化財「上田家住宅」。玄関は中町筋と大工町筋を結ぶ路地にあります。延享元年(1744年)頃の建物。

上田家も今西家や尾崎家と共に今井町の惣年寄を勤めた有力な一族のようです。

中橋家はすっ飛ばしてしまいましたが、今井町で国の重要文化財に指定されている住宅巡りは終了。

帰りに通った北尊坊通りには国の重要文化財ではありませんが、奈良県指定文化財の古い住宅が2軒ありました。

吉村家住宅と説明書きの札が立っていましたが、現在は丸田家住宅になっているようです。元々は上田家が所有していたので旧上田家住宅とも呼ばれます。上田家→吉村家→丸田家と所有権が移転した模様。

こちらは山尾家住宅、主屋は18世紀後半の建物とされています。

二階部分の壁が一部剥げていたり、多少保存状態が良くないように見えます。

今井町はそれほど広いエリアではないし、古い町家の密度が濃いので散策し易いと思います。最近は観光地として注目されており、ポツポツとお洒落カフェなどは出来ていますが、町全体としてはいかにも観光客目当てという感じはなく、落ち着いた雰囲気でした。

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