国宝なのに知名度が低い明王院  福山

トモテツバスで鞆の浦から福山駅へ向かう途中、草戸大橋のバス停で下車し、明王院(みょうおういん)という真言宗大覚寺派の仏教寺院に寄ろうと思います。

明王院の本堂と五重塔は国宝に指定されているのですが、あまり知られていないですよね。私も福山でどこか観光名所的なところはないか調べている際に初めて知りました。

バス停から徒歩15分弱で到着。この日は3月半ばにしては結構暑い日だった上に、連日歩き通しなのでかなりくたびれてきました。

中に入ると左手に小さなお堂「十王堂(閻魔堂)」があります。

内部には閻魔様(閻羅王)を含めた十王が祀られています。人は死後、7日毎にそれぞれの王の裁判・審理を受けることになります。7回目の四十九日の裁判でも決まらないと、更に3回(百箇日、一周忌、三周忌)待ち構えています。これらを十殿閻羅と言います。東アジア・東南アジアなど中華圏の寺社ではよく目にしますね。

石段か・・・

山門は広島県指定重要文化財。正式名称は中道山円光寺明王院です。明王院の創建は平安時代初期の大同2年(807年)とされています。

山門を抜けると正面に国宝の本堂が登場。鎌倉時代の元応3年(1321年)に建立、約700年前の建築物です。全体的には和様ですが、細部には唐様を採用した折衷様式で、外陣のアーチ状の輪垂木天井は極めて珍しい手法らしい。禅系黄檗宗の寺院には黄檗天井と呼ばれるアーチ状の前廊構造がありますが、黄檗宗は江戸時代以降なので、明王院本堂のように中世のものとしては非常に珍しいというもの。

本尊の木造十一面観世音菩薩立像は平安時代前期の作とされており、国指定重要文化財です。

本堂の隣にはこれまた国宝の五重塔。こちらは南北朝時代の貞和4年(1348年)の建立。

五重塔と本堂を一緒に。これが無料で見られるなんて・・・京都・奈良なら拝観料500~1,000円くらいは取られそう。しかも観光客・参拝客は誰もいません。

庫裏と書院は福山初代藩主水野勝成により再建された江戸時代初期のもので、広島県指定重要文化財になっています。

鐘楼は福山市指定重要文化財、こちらも江戸時代初期のもの。

開運大黒天。

ついでといっては何ですが、隣の草戸稲荷神社もなかなか派手で目立つ存在なので、寄って行きましょう。

草戸稲荷神社は明王院の鎮守として、明王院と同じ平安時代初期の大同2年(807年)に創建されています。稲荷神社ですのでご祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、それに保食神(うけもちのかみ)、大己貴神(おおなむちのかみ=大国主命)が祀られています。

非常に映える本殿なのですが、コンクリートの構造物の上に鎮座していますので、個人的にはちょっとがっかりな感じ。さきほどの明王院が鎌倉時代や南北朝時代の建築物が残っているのに比べると・・・

こちらは八幡神社。

芦田川の脇を流れる河出川に朱塗りの橋が架かっています。稲荷橋というようです。

稲荷橋の上から本殿を撮影。

この辺りは「草戸千軒町」と言って、鎌倉時代から室町時代にかけて芦田川河口の港町として繁栄していましたが、現在は芦田川の川底に遺跡として残っています。

明王院・草戸稲荷神社へはトモテツバスの鞆線で福山駅前から約7分の草戸大橋バス停で下車(運賃210円)、徒歩15分弱です。

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